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映画「ヴォルテックス」あらすじと感想【ネタバレなし】ギャスパー・ノエ監督

映画
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ギャスパー・ノエ監督の「ヴォルテックス」を見ました。

老いについてのテーマで非常に考えさせられました。

また、今までのギャスパー・ノエ監督と一風変わり落ち着いた作風となっています。

老いというテーマやギャスパー・ノエ作品における本作の立ち位置について書いてみましたのでぜひご覧ください。

あらすじ

認知症の妻と作家である夫。二人暮らしをしています。

次第に認知症が進行していき、夫も心臓に病気を抱えています。

二人の生活に離れて暮らす息子も心配しています。息子はお金にも困っているようです。

やがて、二人に病気の魔の手が伸びていき・・・

といったあらすじになっています。

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概要

監督:ギャスパー・ノエ

夫:ダリオ・アルジェント

妻:フランソワーズ・ルブラン

息子:アレックス・ルッツ

製作年:2021年

上映時間:148分

感想

認知症の怖さ

序盤の認知症の妻が一人で買い物に行くシーンがとても緊張感のある映像になっていました。

段々と、探している商品を忘れていき、ここがどこなのかもわからない、何しに来たのかもわからなくなっていきます。

ワンカットで撮られていて、追い詰められていく様子がとても緊張感があります。

認知症を患っている人が一人で出歩くってとても怖いんですね。

だからといってずっと付きっきりになるわけにもいかず、家に閉じ込めていくわけにもいかない。

リアルな現実が映し出されていました。

妻を保護した夫が家に連れて帰るときに、花を買ってあげるのが心に残ります。

夫は妻を大事にしているんですね。優しい夫というのがわかります。

妻も家に帰った後、花を見たり嗅いだりします。花が好きな方なんですね。

認知症を患って大変な老後ですけど、それでも日常を楽しく生きようとしています。

安らかな老後を過ごして欲しいと願わずにはいられません。

この映画は、認知症になった妻と夫の生活を映し出す映画です。

この夫婦はどういう結末を迎えるのか。二人は幸せだったのか。

死ぬとはなにか。このあたりがテーマになっています。

スプリットスクリーン

本作品は、全編スプリットスクリーンという画面構成で撮られています。

スプリットスクリーンとは、画面を複数に分割した画面構成のことです。

本作では、二画面に分けられています。

夫と妻などの登場人物を同時進行で画面に映します。

妻が認知症の症状が出て問題が起こっているのに夫は気づかず別のことをしている様子がわかります。

これがギャップがあっていいんですよね。

また大体のシーンが長回しのカットになっていて緊張感があります。

同時進行で長回しを双方取り続けているみたいでどう撮影したか気になります。

絶対頭がこんがらがると思うんですよね笑。

また、スプリットスクリーンは後半に演出上効いてきます。泣ける演出になってます。

これがやりたいがためにスプリットスクリーンで映画を撮ったのかなと思いました。

ぜひ、本編を見て確かめてください。

ギャスパー・ノエ作品における位置付け

刺激的・挑戦的な作風が特徴のギャスパー・ノエ監督ですが、本作はしっとり系の落ち着いた作品となっております。

ギャスパー・ノエ監督は、良くも悪くも盛り上げるシーンを撮ることをテーマにしている監督だと解釈してます。

映像における最大瞬間風速といいますか、とにかくものすごい熱量のある映像が特徴です。

デビュー作「カノン」では、映画の中で、見続けることを注意喚起しその後に衝撃的なシーンを写します。

「アレックス」という作品では残虐きわまりないシーンがあります。

こうした熱量のあるシーンというのは、「CLIMAX」という作品で頂点を極めたと思っています。

中盤の圧巻のダンスシーンから終わるまで、ずっとクライマックスかと思うほどの緊張感のあるシーンの連続です。

「CLIMAX」というタイトルはここから取られたのでしょう。

全編クライマックスの映画といえばジョージミラー監督作の「マッドマックス 怒りのデスロード」があります。

「マッドマックス 怒りのデスロード」では、他の映画だったらクライマックスにしかないような迫力のあるアクションシーンのみで構成されている映画です。本当に最初から最後までアクションシーンの映画なのです。

この作品が映画史上に残る傑作だったので、そこから全編クライマックスというアイデアを拝借し、クリストファーノーラン監督の「ダンケルク」という作品が生まれました。

「CLIMAX」はそういった全編クライマックス映画としての流れに位置付けられる作品といえるでしょう。序盤はインタビューシーンで落ち着いてますが、以降はフルスロットルで終劇に向かいます。

「マッドマックス 怒りのデスロード」が2015年公開で、「CLIMAX」は2018年公開ですから年月から考えても影響されたのは間違いないと思っています。

次に撮った「ルクスエテルナ」は、51分の中編ですが、こちらは全編クライマックス映画となっております。

しかし、本作「ヴォルテックス」では、落ち着いたしっとり系の作風になっております。

おそらく、ギャスパー・ノエ監督は、映画の最大瞬間風速や全編クライマックス映画でやるべきことはやったと考えているのではないかと思います。

ギャスパー・ノエ監督の新境地であるしっとり系映画は、今後、数作品撮るのではないかと予想しています。

個人的には、「CLIMAX」や「アレックス」、「ルクスエテルナ」があまりにも傑作だと感じたため、ずっとこの路線で撮ってほしいところです。

最後に

ギャスパー・ノエ監督は私はとても好きな映画監督です。

面白い映画はいっぱいありますのでぜひチェックしてみてください。

ルクスエテルナのURLを貼っておきますのでぜひ御覧ください。

ルクスエテルナ

最後までお読みいただきありがとうございました。

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